にちにちろく

日々のこと。絵のこと。本のことなど。

中学入試と本。

息子はまだ小ニなのですが、月に1度塾に通っています。

…無料なので!

塾では子どもの囲い込みの為に、無料講座をしてくれているのです。

三年生から有料だそうです。

ひやかしでトンズラするか、このまま入塾するのかはとりあえず来年考えよう。

 

その塾で、先生が保護者向けに読書の講演会をしてくれるというので参加しました。

息子はその先生が大好きです。

先生は本と映画がとても好きで、一か月に1000冊読むんだよと、息子が言っていました。

でもたぶん100冊だと思う。100冊でもすごいけれど。

そんな本好きの先生、いったいどんな本の話をしてくれるのだろう、息子と読む本の参考にしよう、と楽しみにして行けば…お話は今年の中学の入試問題で出題された本の傾向でした。

受験の話だー!

 

いや、考えてみれば、あたりまえでした。

ここは塾で、情報収集の場なのでした。

暇な本好きママが来る、のんきな集まりではなかったのです。

周りには高学年の保護者もいて、もう親子ともギアの入っているご家庭もあるのでした。

受験の意志も固まっていない低学年のふわふわ親が入り込んでしまい、ちょっと居心地の悪さも感じつつ、お話だけは真面目に聞いてきました!

結果、とても興味深いお話が聞けました。

 

小学生といえど、中学入試では新書や一般書籍が普通に読めることを求められると知りました。やはり読めるって大事なのですね。

先生手作りの書籍リストは、最近書店で見かけたような書名がチラホラ。

国語で新書からの読解問題なんて、私が高校生の頃でもなかったような。

本屋大賞ノミネート作品などもありました。イマドキ!

この先生の資料がすごくて、ここの塾の子はまず受験しないであろうめちゃくちゃ遠い他府県の学校の入試問題も調べていました。

それも問題によっては、何の本かわからないらしいのです。

でもそれを、どうやるのかは不明ですが徹底的に調べたそうです。すご…。

中にはなんかの展覧会のパンフレットの一文が問題になっていて、”問題を作る人が日々良文を探していることに感服です!”ということを先生が仰っていたのですが、それを調べている先生にもほんと感服です!!

 

なんというか…受験は受ける側はもちろんのこと、

塾の先生も、受け入れる学校も、みんな真剣なのだということを知りました。

 

さて、先生から配られたリストをザッと見たところ、児童書がありません。

大人になって児童書を読んでみると、とても面白いけれど。

岩波少年文庫などは、実は心が疲れた大人の為のものなのかも…?

いや、と考え直し…入試問題で解くことと、その本を読むことはまた別の事だと気づきました。

問題を作っている方は、時世や学校の傾向などを踏まえつつ、たくさんの本の中からこれだという本を選んで作っているのでしょう。

入試後、問題を解くことで少し触れた本に、子どもがなにか刺さるものがあれば、今度はその本をじっくり読んでくれるといいなと思いました。

受験が終わったらね。

 

あと、やはり児童書は試験向きではないのかもしれません。

その子どもの好きなタイミングや、出会いで読むものだろうから。

だからあえて試験問題にはしないのでは…?と思ったのでした。